訪問介護の仕事は、家事の代行サービスと似ている部分があるが実は違うものです。
掃除なら大掃除は含まれませんし、食事を作るのは本人の分のみで家族やお客さんの分は作りません。
このように、要介護者の日常生活を助けることがホームヘルパーの仕事であり、あくまでも要介護者のみを対象としています。
しかし、要介護者の希望であっても依頼の範囲に含まれていなければ行ってはいけないこともあります。
そのために、頭の痛いことも起こるがその代表的なことに「出されたお茶やお茶菓子をどう断るか」があります。
ホームヘルパーのルールではお茶やお茶菓子を出されても断ることになっています。
国の公的保険制度である介護保険の中立性や公平性を保つためなのです。
しかし、外出が難しくなり家にこもりがちの要介護者にとって、ホームヘルパーは顔を合わせることが多い身近な存在になります。
仲良くなればお茶のひとつも出したくなるのが人情というもので、一緒にお茶を飲みながら話し相手になってほしいという要介護者は多いです。
これが実に断りにくいのです。
日本人のマナーとしてもそうですが、要介護者を不機嫌にさせても良いことはないからです。
断り方に悩むホームヘルパーは多く、要介護者の気持ちを傷つけないように、例えばお茶は頂くがお茶菓子には手をつけないとか、多少ルールから外れるが何とか折り合いの付けられる方法で対処しているのが現状のようです。
ホームヘルパーをこれから目指す人は、上手なお茶の断り方を事前に学んでおくと今後の仕事で役に立つかもしれない。